院長コラム
2024.10.13
虫歯で自分の歯が失われたり、歯が抜けてしまうと、見た目が良くないだけではなく、うまく物を噛めなくなり日常生活に支障を来します。そのような歯の状態に対して、歯科では差し歯やインプラント治療を行います。しかしこの2つの治療法は、方法、費用、仕上がり、メンテナンスという点において違いがあります。今回は分かりやすく、インプラントと差し歯の違いについてまとめます。
インプラントは抜歯が必要な時や歯が完全に失われた状態の時に適応になる治療法です。歯がない部分に、インプラント体と呼ばれるチタン製のネジのようなものを歯の根の代わりに顎の骨に埋め込みます。その上に人口の歯を載せる治療法ですが、埋め込んだ人工の歯根が安定するまで時間が必要なので治療期間が半年から1年間かかることが多いです。 一方で、差し歯は虫歯などで歯の上の部分が失われても、歯の根が残っていればできる治療法です。残った歯の根の部分に金属やプラスチック製の土台を入れて被せ物をします。インプラントと比べて良い点は、自分の歯の根を残せることと治療期間が2-3週間と短いことです。
インプラントは、インプラント体を顎の骨に埋め込む処置や人工の歯をはめ込む処置、そして材料費など全て保険が効かないため自己負担になります。そのため病院によって違いはあるものの平均30-40万円かかります。
差し歯治療は保険が効くものと効かないものがあります。残った自分の歯の根の部分に入れる金属製の土台には保険適応となっているものがありますが、差し歯に亀裂が入ると折れやすいというデメリットがあります。そのためインプラントでも使用されているセラミック製の土台を使用することもできますが、こちらは保険適応外となってしまいます。差し歯治療にかかる費用は、保険内だと約3000-8000円、保険外だと約4-12万円です。
インプラントは差し歯に比べて治療に時間がかかりますが、出来上がりは人工の歯と思えないくらい良い仕上がりになります。歯の見た目を重視する人にはおすすめの治療法です。差し歯治療の仕上がりは、インプラントに比べると少し見劣りしますがメンテナンスは基本的に歯磨きのみで簡単です。差し歯の変色や差し歯の中が痛むなどのトラブルが起きた場合には、歯科受診が必要です。
インプラントの場合には自宅でのケアに加えて、定期的な歯科受診でメンテナンスが必要ですが、きちんとメンテナンスを行えば10年以上同じ状態を保つこともできます。差し歯は7-8年なので、寿命を考えるとインプラントの方が長いことになります。
このようにインプラントと差し歯は、治療法から費用、見た目や寿命などにおいて違いがあることが分かります。自分の歯の状態と長い目で見て自分の歯をどのように保っていくか考え、医師と相談するようにしましょう。
※上記コラムに関するご質問・ご相談は、虎ノ門(神谷町)の歯科、岡田歯科クリニックへご連絡下さい。