院長コラム
2024.10.13
歯科インプラントという言葉を聞いたことがあるでしょうか。今は様々な病院でインプラント手術が行われるようになり、有名になってきたと思います。そもそもインプラントとは、歯周病や虫歯、事故などで歯を失ってしまった部分に、人工の根を埋め込み、その上に歯を立てるという治療のことです。
自分の歯と同じように噛むことができるなど、メリットがたくさんあるインプラントですが、実は気を付けなければならないことがたくさんあります。インプラントを打つ前にぜひ知っておいてほしいことをまとめました。
インプラントとひとくちにいっても、実はバッグのブランドと同じように、インプラントにも様々なメーカーブランドがあるのをご存知でしょうか。どこのメーカーのインプラントを使っているのかによって、値段も手術の方法も違ってきます。
病院によって様々なメーカーのインプラントを使用していますので、まず、どこのメーカーのインプラントを使用しているのか、なぜそのメーカーを選んでいるのかを医師に聞いてみると良いでしょう。その説明に納得できてから手術を行った方が、後悔も少ないかと思います。
インプラントは人工の歯だから万能だと思っていませんか?実は、インプラントも自分の歯と同じで、メンテナンスや歯磨きを怠ると歯周病になります。しかも、自分の歯ではない分痛みを感じにくく、気づいた時には手遅れになっていたということも少なくありません。
インプラントを打つ場合は、今まで以上に自分の口の中に関心をもつ必要があるのです。
手術の方法によりますが、「インプラントは手術当日に絶対に歯が入る!」というわけではありません。インプラントには、大きく分けて、手術当日に歯が入るものと、手術のあと何か月か待ってから歯が入るものとの2種類があります。
それぞれにメリットとデメリットがあり、患者さんのあごの骨の質や、その医師の考え方によって手術方法を選択します。手術をしたからすぐに歯が入ると思い込まないようにしましょう。
インプラントの手術の前には、あごの骨のCTを撮影して、神経とインプラントの位置や、あごの骨の質などを評価して、安全にインプラントを打つことができるかどうかを分析してから手術を行う場合もあります、CTの料金はかかりますが、安全に手術を行うことができ、失敗する可能性も限りなく少なくなりますので、CT撮影をすすめられた場合は受けた方が良いです。
インプラントは先ほどお話ししたように歯周病になります。インプラントの歯周病のことを専門的な言葉で「インプラント周囲炎」と言います。煙草を吸っていると、歯茎の血行を悪くし、また口腔内を乾燥させて細菌が増加することから、インプラント周囲炎のリスクを高める原因となります。
せっかくお金をかけて打ったインプラントを長持ちさせたいのであれば、煙草はやめた方が賢明です。
これが一番大切なことかもしれません。インプラントは、手術をして終わり、ではないのです。インプラントを長く機能させるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。いくら家でしっかり磨いていても、専門的なクリーニングでなければ除去することのできない汚れがあります。
また、インプラントが緩んでいないか、インプラントの周りの組織が炎症を起こしていないかなどをプロの目で確認し、問題があれば早期発見することでインプラントを守ることができます。インプラントを打つ前に、メンテナンスのプログラムの内容や料金も確認しておくと良いでしょう。
※上記コラムに関するご質問・ご相談は、虎ノ門(神谷町)の歯科、岡田歯科クリニックへご連絡下さい。